2019/10/18

『井の中の蛙』についての覚書【その壱】:発掘コラム

2014年、今年の初頭から約半年間、井の中の蛙と関わってきた。

 

ザックリ言えばこんな感じ。1/20に録音、それからジャケット・デザインの打ち合わせが始まり、2/25にCD盤面プレス入稿、3/15の古池君の誕生日イベントに何とか完成。そして四月の京都/神戸/名古屋ツアー、6/20の東京公演で、一区切り。他にどこかにツアーへ行くこともあるかもしれないけれど、とりあえずこれでおしまい。はぁ~、なんだか淋しいですなぁ。

 

古池君のソロCDを私のレーベルから出したいって、二年前ぐらいから考えてて。本人にも伝えて。でもなかなか実際には動き出せずにいた。

 

私のレーベル、Tenseless Music は一作目、二作目とも自身の作品をCD化したもので、『井の中の蛙』が、初めての自分以外の作品のリリースとなる。

 

なんで出したいって思ったのか。理由は何かって聞かれたら、どう応えよう。聞かれてはないけれど。そりゃ、古池君のソロ演奏が好きなのはもちろんだけど、それだけではないはず。好きだけが動機ならなかなか行動には移らない。他にも何か理由があるはずだ。古池君がソロアルバムを出してないというのもある。もし既に出してたら、そんな気にはならないはずだから。単純に言って、古池君と日頃活動を共にする機会が多いからかも。そうだ、実はそれが一番の理由だと思える。そんなことで、って思う人もいるかもしれない。まぁ、そうかもしれないけど。でも、知らない人の作品をリリースしたいとは思わない。私がそれをやる必然性が見当たらない。経済的に余裕があってレーベル活動をしているわけではない。

 

我がレーベルは弱小も弱小、瀬戸内弱小。個人的に小遣いをせっせと毎月貯めるレベルの元手をやりくりしてCDをリリースする。なもんで、大袈裟なことはできないけれど、自分の回りにいて面白いことをやってる人を紹介したいという欲求に素直に向き合っていくことができるし、大切なことなんだと思っている。それが商売ではなくミュージシャンが個人でレーベルをやることの意義じゃないかと。先輩方のレーベル運営を見ても、それは間違いではない。有名なひとに声かけてその人のCDを作って何が面白いんだろう。知ってる人の知ってる音を聞いて何が面白いんだろう。それを面白いと思う人がいるってだけなんだけど。だから我輩は、有名だろうがなかろうが、自分の知ってる大好きなミュージシャンのCDを出して、世に知らしめたいのである。とは言っても、儲けたくないわけではない!次の新譜が出せるぐらいはなんとか…

 

録音は、我らが大崎l-eで行われた。l-eについては、またどこかで書きたいと思ってる。録音はヒバリミュージックでもお馴染みの宇波拓氏。古池君との絡みで言うと、ホースや中尾勘ニトリオ、だね。宇波君はレーベル運営では先輩だから色々相談にのってもらったりしてて、私のレーベルの録音をいつもお願いしている。彼のエンジニアとして素晴らしいところは、何もしないところ。いや、語弊があるな。録音時に鳴ってる音をそのまま生け捕りにしてくれるのである。音に余計なもの付着していないので、むきだしのままそこに存在してある。それでいいと思う。いや、それがいいのだ。もちろん他の音楽では技術的に色々やんなきゃいけないだろうし、宇波君はそれができる人。でも、我々はそれを目指してはいない。その場で起こった出来事をそのまま記録するだけである。

 

演奏については、それほど古池君と打ち合わせをしたというわけではない。今まで古池君がやってきたことをやればいいと思っていたから。でも、時間は決めたかな。一曲15分くらいって、あと、曲ごとに演奏の技術的な違いを出した即興演奏をしようって話もしたかな。それも詳しく決めたわけではなく、ほぼ古池君にお任せ。演奏は淡々と、順調に進んでいった。その時の模様は、同席していた谷田さんが彼女のブログに的確であっと驚く形容で表現してくれているので、ぜひ読んでほしい。私も古池君も、周りの仲間も、これを読んでぶっ飛んで、感謝したものである。(リンク)

 

その後、曲順に悩んだり、数曲ボツにしたりしたけれど、すんなりと音の作業は終わった。やはり演奏がいいことが最も大事なんだよね。

 

つづく